小田原古民家暮らし⑥ 〜古民家の売り主さんとの攻防〜

小田原古民家暮らし① 〜移住を決断するまで〜

小田原古民家暮らし② 〜買う前に借りる〜

小田原古民家暮らし③ 〜手放したマンションの話〜

小田原古民家暮らし④ 〜物件探し〜

小田原古民家暮らし⑤ 〜不動産屋さんとの格闘〜

の続きです。

売り主さんの都合でずいぶん長くかかりましたが、9月の終わりにようやく10月中頃の引き渡しのめどが立ちました。

物件には、人はもう住んでいませんでしたが、家の中や外にまだ色々なものがありました。

中には今では貴重な昭和レトロな箪笥やちゃぶ台などもいくつかあったのです。

不動産屋さんは、私が古い家好きだから、当然、家具を欲しいでしょ、と思っていたことが偶然わかり、私は、中にある家具などはいらないです、と口頭で8月の終わり頃、不動産屋さんに伝えていました。

1つでも家具を欲しいと言ったら最後、ゴミの処理まで買い主がやらされることを暗黙のうちに感じたからです。

エンパスだから他人の期待には敏感なのです。笑

古い家具はエネルギーがよくないものも多く、私は実は苦手なので、未練はありませんでした。

過去に実家を空っぽにした時に、マンションにも関わらず数十万円かかった経験から、もし私が古民家のゴミ処理をするならばその分のコストを値引きしてもらわないと割に合わないと思いました。

実は、この古民家、私の感覚よりも少し高かったのです。

不動産屋さんは、私が本気なら価格交渉しますと言っていたのですが、結局あまり交渉してくれず。苦笑

最初に値引きを要請して、返事が来るのに1ヶ月かかったので、交渉すればするだけ引き渡しが遅れると思い、先方の提示金額をほぼ飲みました。

そういう経緯があったので、これ以上、私の金銭的負担が増えるのは避けたかったのです。

売り主さんは、少しずつ荷物は片付けつつも、あまり計画的なタイプではなく、古い家具はまるっとあげるから、ゴミなども含め、現況引き渡しね、と思っていたみたいです。

(物件のチラシには家財は片付けると書いてあったのですが…)

その意図を不動産屋さんには言っていたのかもしれませんが、私にきちんと伝えられることはありませんでした。

不動産屋さんも売り主さんも、何となく他人任せの期待を言語化せずにいる中で、いかに自分が被害を被らずに要求を通すかという、かなり高度なテクニックが必要とされました。

実は、引き渡し日前からリノベの業者さんを呼び、不動産屋さん立ち会いの下、何回か物件の様子を見に行っていました。

引き渡し日が決まる頃になっても荷物が片づいている様子がなかったので、不動産屋さんにメールを書いて、自分が以前から家具をいらないと言っていたことのリマインドや、荷物の処分を業者に頼むなどして、期日までに行うことを売り主さんに伝えるように強い調子でプッシュしました。

ゴミ処理は私はしないからねと明確に宣言したのです。笑

それを受けて、不動産屋さんは、引き渡しの日まであと1週間となった頃に、売り主さんに早く片付けて下さいと言ったらしく、話が違う!無理!と、かなり揉めたようです。

不動産屋さんと売り主さんの話し合いの結果、不動産屋さんの費用負担で業者を呼んで片付けを行うことになったと聞きました。

もし私に話が来ていたら、購入キャンセルもあったでしょうし、値引き交渉を始めたりして、ますます引き渡しが遅れていた可能性もあります。

事態をこれ以上悪化させないために、不動産屋さんの自社費用負担という英断に感謝ですが、そもそも最初にちゃんと仕切っていればこういうことにはならなかった訳なので…。

最後まですったもんだしましたが、ようやく引き渡しが終わりました。

詳細は、ここには書きませんが、最後に不動産屋さんにキレた他の出来事もあり、手数料を少しディスカウントしていただけました。笑

今回の一連の不動産売買から学んだのは、小田原は東京に近いけれど、東京とは違うんだなということでした。

特に古民家の売り主は、建物に長い歴史があるだけあってお年寄りが多く、ビジネス的な感覚はあまり通用しません。

それは内見の時から感じていたことでした。

買い主が、あからさまに投資や事業目的だったり、原型を留めないリノベをするなど、その家の価値や思い出を否定するようなことを言ったりすると、売却を拒否する人もいるようです。

また足が悪い、体が動かないなどで、役所に書類を取りに行ったり、荷物の整理をしたりといった実務をうまくできない人もおり、いろいろスムーズに物事が進まないこともあります。

(見たところ、だいたいの古い家はたくさんのゴミや荷物が家の中や外に置きっ放し)

間に入る不動産屋さんの苦労が忍ばれますが、こういうお年寄りには、ロジカルにビジネスライクに物事を進めて行くようなやり方は通用せず、義理人情や感情に訴えるやり方にならざるを得ないのだろうなと思います。

また案件が他にもある中で、不動産屋さんが進捗管理をするのは難しいようで(少なくとも私がお世話になった不動産屋さんは)自分で積極的に働きかけをしないと前に進まないなと感じました。

後はローカル豆知識ですが、小田原には三菱UFJ銀行の支店がなく、めちゃくちゃプレゼンスが低いです。

私は東京にいる時から、たまたま三菱UFJ銀行に資金を置いていたのですが、小田原では、公共料金なども三菱UFJ銀行からの引き落としができないことが多いので、「…使えない」と思ったことが2度3度ありました。

物件の決済のためには、1番近い平塚支店まで行く必要がありました。 


小田原に移住する際には、都市銀行であれば、支店がある、みずほ銀行や三井住友銀行などに口座を持つことをおすすめします。

地方銀行だと、横浜銀行、静岡銀行、さがみ信用金庫などを街中でよく見ます。

*****

ところで、私は、時を経たからこその美しさや、現代では手に入らない材料や工法で作られている物件を気に入っていたので、引き渡し時に売り主さんにそれをお伝えしたら、とても喜ばれて、家族の思い出話をたくさんして下さいました。

そして買ってくれてありがとう、困ったことがあったら言ってねと言ってもらえて、とても嬉しかったです。

ドライでビジネスライクな都会の女だって、ちゃんと相手の感情を尊重して共感できるのです。笑

引き渡し後、売り主さんがギブアップした家財とゴミの搬出に立ち会っていた時のこと。

業者さんが荷物を家の前の道に運び出していると、途中で黒い大きな蝶々が現れて、荷物の上をしばらくヒラヒラ飛んでいました。

昭和20年代に、この家をこだわりを持って建てたという、売り主さんの父上の魂かなと思って見ていました。

ご縁があり、私が受け継ぐことになりました。

よろしくお願いします。

と心の中で思っていました。

croissant.さんによる写真ACからの写真

移住〜物件購入までの話はいったんここで終わります。

リノベーションが終わったら、また始めたいと思いますので、よろしくお願いします!

読んで下さってありがとう!

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